映画の棚⑥をUPしました!

河内レオンが独自の視線からモノクロ映画の名作を解説する本サイト内の『映画の棚』、新たに以下の5作品をUP致しましたので、映画好きの方は今すぐ『映画の棚⑥』か下記URLをクリックしてみてください!どの回の解説も力作揃いですよ(←自分で言うな・笑)。

https://leon-no-hondana.com/?page_id=2238

【第26回】 黒い罠(Touch of Evil)1958年、アメリカ
【第27回】 情婦(Witness for the Prosecution)1957年、アメリカ
【第28回】 鉄道員(Il Ferroviere)1956年、イタリア
【第29回】 手錠のままの脱獄(The Defiant Ones)1958年、アメリカ
【第30回】 サイコ(Psycho)1960年、アメリカ

余談ですが、第27回の「情婦」の四方山話でイギリスの一事不再理の原則に触れていますけど、イギリスでは2003年(スコットランドは2011年)より、殺人などの重大犯罪に限り、新た且つ強力な証拠が見つかった場合には一事不再理の原則の例外を認めるというふうに刑法が改正されており、同じ罪状でもう一度裁判をすることが可能になっています。

現在、第31回~35回を執筆中。完成次第『映画の棚⑦』としてUP予定。

沈黙的真相

中国で2020年に公開されたテレビの連続ドラマ「沈黙的真相(邦題はロング・ナイト)」が今年の12月末からBSのチャンネル銀河で再放送されるようです(このチャンネルは有料なので貧乏人は視聴できません・涙)。以前、この作品をNH糞(Kと同意)がテレビ放映した際に鑑賞する機会があったのですが、その際に「日本のカスみたいなテレビ局が懲りずに幼稚なドラマを大量生産し続けている間に、中国はこんな作品を作るようになっていたんだ」という衝撃を受けたことを忘れることができません。今はまだアニメやテレビゲームの製作においては日本がリードしてはいますけども、それらの分野でも彼らが日本を凌駕するのは時間の問題のような気がしますね(汗)。

さて、この「沈黙的真相」、どんなドラマであったかと言うと、1話約1時間の12話で構成される社会派サスペンスドラマで、ストーリーは以下のような内容です。

2010年、江潭市(ジャンタン市、中国国内の架空の町)の地下鉄駅構内で爆破騒ぎを起こした男がその場で取り押さえられる。逮捕されたその男が地元の有名弁護士である張超(ジャン・チャオ)であったこともさることながら、何よりも警察関係者を驚愕させたのは、男が爆発物を詰め込んでいるように見せかけていたスーツケースの中に入っていたのが遺体であり、しかもその亡骸がかつては将来を嘱望されていた元エリート検察官の江陽(ジャン・ヤン)であったことであった。逮捕後、張超は江陽に対する殺人と死体遺棄を素直に認め、事件は簡単に片付いたと思われたが、裁判の判決が言い渡される直前になって張超は「自分は江陽を殺していないし、アリバイもある」と自供を覆す。実際、張超のアリバイが確かなものであることが判明すると「では、誰が江陽を殺害したのか?」という点で捜査は行き詰まってしまい、江潭市の公安局幹部は特別捜査本部を設置すると共に、過去に連続殺人事件を解決した実績のある優秀な刑事を本部に派遣して捜査に当たらせる。刑事の名は厳良(イェン・リャン)。評判どおりの鋭い刑事の勘と地道な努力によって真実に迫っていく厳良だったが、彼が最後にたどりついたのは事件の裏に潜む深い闇であり、そこにあったのは自らの人生を捨ててでも正義を貫こうとする人々の姿だった。

出演者には白宇(バイ・ユー)や廖凡(リァオ・ファン)、宁理(ニン・リー)など中国の錚々たる役者が名を連ねていて、演技も上手く、ストーリーもやや強引な部分はありましたが、非常に良くできているドラマだというのが僕の正直な感想。それに比べて日本の同じカテゴリーの番組のレベルはどんなものかと言いますと、とある日の午後のBS放送の番組表に並んでいたのは以下のようなものでした。

・ミステリーセレクション「自治会長糸井緋芽子 社宅の事件簿9」
・BSフジサスペンス傑作選「浅見光彦シリーズ15 金沢殺人事件」
・夕方ミステリー「犯罪交渉人ゆりこⅢ 鳥羽・答志島にて、ゆりこ監禁!」
・京都殺人案内「雪降る北の港町 小樽の海に泣く女 なぜ結婚しないの」
・昼の特選ドラマ劇場「牟田刑事官事件ファイル 横浜~南紀勝浦連続殺人!」

一日の大半の番組枠をテレビ・ショッピングに充てている低レベルな放送局が再放送に選んでいる番組ですから、自ずと低レベルであるのは理解できますが、ほんと、絶望的な気分になりますね(笑)。それにしても、これらの放送局がなぜ放送免許を取り上げられないのか不思議でなりません。電波は公共のものであって、テレビ・ショッピングの為のものではないのです。と、少し話が脱線してしまいましたが、今回紹介した「沈黙的真相」、お薦めなので皆さんにも是非とも観て頂きたいと思います。

映画の棚⑤をUPしました!

河内レオン独特の視線から映画の解説をさせて頂いております本サイト内の『映画の棚』ですが、皆様、お楽しみいただいているでしょうか?新たに以下の5作品をUP致しましたので、映画好きの方は今すぐ『映画の棚⑤』か下記URLをクリックしてみてください!

https://leon-no-hondana.com/?page_id=1639

【第21回】 バニー・レークは行方不明(Bunny Lake Is Missing)1965年、イギリス・アメリカ
【第22回】 アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)1962年、アメリカ
【第23回】 スリ(Pickpocket)1959年、フランス
【第24回】 日曜はダメよ(Never on Sunday)1960年、ギリシャ・アメリカ合作
【第25回】 SOSタイタニック・忘れえぬ夜(A Night to Remember)1958年、イギリス

第24回で解説の「日曜はダメよ」はギリシャの港町ピレウスが舞台の映画。このピレウスと第25回に登場のタイタニック号ほど豪華ではありませんがエーゲ海でのクルーズ船の旅について『旅の棚④』で紹介しておりますので、併せてお読みいただければと思います。

紹介映画のインデックスを追加しました

「映画の棚」でも洋楽の棚と同じようなインデックスを追加して欲しいというリクエストを頂戴しましたので、一覧表にして「映画の棚」のページに「紹介映画インデックス」として追加しました。お役立てください。また、「映画の棚」の解説に関するご意見、ご感想もお待ちしておりますので、このブログのコメント欄か、本ホームページの問い合わせのフォームを使ってお聞かせいただければ大変嬉しく思います。現在、映画解説の原稿は第30回まで書き進めていますので、校正が済み次第、順次公開予定。

映画の棚①で紹介の映画

【第1回】 灰とダイヤモンド(Popiół i diament)1958年、ポーランド
【第2回】 勝手にしやがれ(À bout de souffle)1960年、フランス
【第3回】 自転車泥棒(Ladri di Biciclette)1948年、イタリア
【第4回】 マルタの鷹(The Maltese Falcon)1941年、アメリカ
【第5回】 望郷(Pépé le Moko)1937年、フランス

映画の棚②で紹介の映画

【第6回】 日曜日には鼠を殺せ(Behold a Pale Horse)1964年、アメリカ
【第7回】 第三の男(The Third Man)1949年、イギリス
【第8回】 波止場(On the Waterfront)1954年、アメリカ
【第9回】 第十七捕虜収容所(Stalag 17)1953年、アメリカ
【第10回】 寒い国から帰ったスパイ(The Spy Who Came in from the Cold)1965年、イギリス

映画の棚③で紹介の映画

【第11回】 若者のすべて(Rocco e i suoi fratelli)1960年、イタリア・フランス合作
【第12回】 現金に体を張れ(The Killing)1956年、アメリカ
【第13回】 バルカン超特急(The Lady Vanishes)1938年、イギリス
【第14回】 シシリーの黒い霧(Salvatore Giuliano)1962年、イタリア
【第15回】 恐怖の報酬(Le Salaire de la peur)1953年、フランス・イタリア合作

映画の棚④で紹介の映画

【第16回】 陽のない通り(La calle sin sol)1948年、スペイン
【第17回】 死刑台のエレベーター(Ascenseur pour l’échafaud)1958年、フランス
【第18回】 ハスラー(The Hustler)1961年、アメリカ
【第19回】 にがい米(Riso amaro)1949年、イタリア
【第20回】 地下水道(Kanał)1957年、ポーランド

昭和元禄落語心中

先日、テレビで放映されていた「昭和元禄落語心中」というドラマが最終回を迎えました。日本のテレビのドラマは幼稚でつまらない作品ばかりで、僕が自ら積極的に見ることはまず無いのですが、たまたまチャンネルを変えた時にこのドラマの第一話が画面に映っていてなぜだか見入ってしまい、気付けば最後の第十話まで毎週見続けていました(笑)。珍しいことに、俳優陣の演技もなかなか良かったです。

劇中では、戦前の江戸の落語界でまだ幼少の菊比古(後に八代目有楽亭八雲)と初太郎(後に二代目有楽亭助六)が七代目有楽亭八雲に弟子入りして落語の修行を始める時代から始まり、やがて戦争を経て、戦後復興と共に昭和の落語期の黄金期を迎えるも、テレビなどの登場によって寄席や演芸場の集客が激減して落語が衰退に向かっていく姿と、そんな時代を生きた名人と呼ばれる落語家たちの孤高な生き方が描かれていて、結論から言うと、なかなか面白いドラマだったです。

僕は落語のファンでも何でもありませんし、落語が面白いと思ったことなど一度もなく、落語への興味もゼロですけど、そんな僕であっても、ドラマとしては普通に面白く見ることができました。と言うか、八代目有楽亭八雲には小夏という養女がいて、その小夏は、八雲に惚れていた女、みよ吉と二代目有楽亭助六の娘で、戦後、四国の旅館で助六とみよ吉が事故死したことから、八雲に引き取られて育ったのですが、小夏は両親が死んだのは、その場にいた八雲の所為だと思い込んで彼を恨んでいるという筋書きになっている一方で、助六とみよ吉の死は実は事故ではなく何か違った経緯があったことを所々で匂わせ、その真相をようやく最終回になって明らかにするという、視聴者の興味を最後までひっぱる典型的な手口にまんまとやられてしまいまったというのがほんとのところです(笑)。まあ、最終回は、真相を明かすシーン以外はつまらなかったですが。

あと、この「昭和元禄落語心中」というドラマで僕が驚いたことがふたつ。ひとつは、ドラマが新作ではなく7年も前に放送された作品の再放送であったこと。そしてもうひとつは、小説がドラマの原作になっているのだろうと思いきや、原作は小説ではなく同名の漫画であるということでした。雲田はるこさんという方が描かれたそうです。こんなレベルの高い漫画が存在していることを知ってしまうと、ますます小説なんて誰も読まなくなるだろうなという思いを強くしてしまいますね(涙)。それと、作品というものは、世に知られなければ、知らない人の中では存在しないのと同じであるという厳しい現実も実感しました(汗)。